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新型コロナの"弱毒化"についての考察・予測

※ 長くなってしまったため、面倒な場合はまとめからチェックしてください。「全然違う」、もしくは「詳しくみたい」という場合は、本文もチェックしてもらえればと思います。

目次

仮定

以下の仮定で、主に"毒性"について考察していきます。

  • 変異は変異元となる株からランダムに変異する
    • 変異元と比べて、感染力や毒性が上がる下がるはランダム
  • 適者適存
    • 感染力が強いものが残る
    • ワクチンや感染で形成された免疫に対して適応力の高いものが残る
    • 人の抵抗の小さいものが残る
      • 脅威度の低いものが残る
        • "毒性"が低いものなど

補足

ここで、"毒性"については、ウイルス側ではランダムに変化すると仮定。

長期的に"毒性"が下がるのは、脅威となる"毒性"の高い変異が現れた"あと"の人側の対応の違いで、適者適存の結果、"毒性"が弱いものが残りやすいためと思われる。

"弱毒化"するのは、あくまで"強毒化"したもの、"弱毒化"したものがランダムに発生する中で、弱毒化したものが残るだけと思われる

そこまでの長い過程で、"強毒化"したものも出ると思われる。

彼は自然選択によって、生物は常に環境に適応するように変化し、種が分岐して多様な種が生じると主張した。そしてこの過程を生存競争、適者生存(第5版以降)などのフレーズを用いて説明した。

考察・予測

ウイルス側からの考察: 変異

以下、仮定のとおり、ウイルス側では、変異は変異元となる株からランダムに変異するものと考え、基本的には毒性もランダムに上下するものと考えます。

感染力が高まるタイプから"毒性"の考察

感染力についてもランダムに上下すると仮定していますが、適者適存で感染力の高い変異が残っていくと思われます。

以下、感染力が高い変異についての考察・予測です。

オミクロンのように"顔"を変えて免疫をすり抜けるようなタイプでは、毒性には直結せず、毒性はランダムに上下すると思われます。

ただ、デルタ株のようにウイルス量の増加によって感染力が高まるタイプでは、体内でのウイルス量も増加し、ウイルス量に免疫が追いつかずに重症化リスクが高まる可能性があると思います。

人側からの考察: 抵抗(ワクチンや回避行動などの対策・対応)

脅威度(感染力・毒性)の高い変異に対しては、人の抵抗も強くなると思われるため、適者適存の結果として回避される傾向になると思われます。

感染力について

感染力については、これまでの人の抵抗が追いつかずに回避しきれていないのが現状のように思われます。

目に見えた変化、例えば劇的な人口減や生活の変化(さらなるリモートスタイル、地方への分散)で感染数(もしくは変異回数)が劇的に減少するか、生物学的な限界に達するまで、感染力の上昇は止まらないのではないかと思われます。

"毒性"について

"弱毒化"の過程と前提

"毒性"については、長期的には脅威となる"強毒化"変異の回避を繰り返す中で、弱毒化したものが選択されていくものと思われますが、あくまで"選択"の結果で、勝手にウイルス側で"弱毒化"傾向が選択されるという事はないと思われます。

ただ、感染力が非常に高い新型コロナについては、この過程が成立するか疑問も感じます。

ここでの"強毒化変異の回避"は、大雑把に以下の流れを想定しています。

  • 人が回避行動をとる
    • 世界単位、国単位、個人単位などで感染回避行動をとる
  • 感染数が減る
  • 変異回数が減る
  • "強毒化"変異株を変異元とした次の脅威となるような変異が出ない

"弱毒化"には以上のような「"強毒化"変異株を変異元とした次の脅威となるような変異の回避」が前提になると思われます。

"弱毒化"の前提は達成できるか?

ここまででも、感染力は上昇し続けており、オミクロンでその方向性は確定するのではと感じています。

感染力が高まり続けるとすると、いずれは、季節に関係なく、常時、世界の人口の何割かが感染状態という状況が想像されます。

今以上の感染数が常態化し、ランダムに毒性が上下する中で、"強毒化"した変異が出たときに、急に"次の脅威となる変異が出ない"レベルまで感染数を抑えられるのかというのは、かなり疑問です。

ここまで、従来株、アルファ株、デルタ株と3ケースとはいえ、上記のような状況に比べて感染数が非常に少ないと思われる状況でも"次の脅威となるような変異が出ない"が達成されていないとすると、不可能では?という気がします。

実際、アルファ、デルタについては重症度が上がっていたと思われ、少なくとも"強毒化"する事はあり、"強毒化"変異時に"次の脅威となるような変異が出ない"という事は達成されていません。

強毒化変異の回避ができない場合

常に、ある1つの変異が世界に蔓延している場合

上記の内容から、「"強毒化"変異株を変異元とした次の脅威となるような変異が出ない」が達成できない場合について考察をしたいと思います。

"常に、ある1つの変異が世界に蔓延している"場合は、毎回、基準となる株を元にランダムに毒性が上下するものと思われます。

それとは別に、感染力は高まり続けるとすると、ウイルス量の増加で感染力が高まるようなタイプの変異では重症化リスクも高まると思われ、人口が劇的に減少や、極端な感染回避につながるまでは"強毒化"する可能性があると思います。

以上は、ある1つの変異が常時蔓延している場合を想定していますが、「複数系統の変異が常時蔓延」という状況の方が、よりあり得るのではないかと思います。

常に、世界で複数系統の変異が蔓延している場合

以下のような仮定の場合について考察します。

  • "強毒化"変異株を変異元とした次の脅威となるような変異を回避できない
  • 常時、世界で複数系統の変異が蔓延
    • 複数系統についての仮定
      • 変異の繰り返しの中で変異が分岐し、それぞれ変異の"方向"が大きく違う
        • それぞれに対する免疫は、他の株に対する免疫効果が非常に小さい
        • ある地域で蔓延している系統の変異がおさまっても、すぐに別の系統の入れ替わる

このような場合、各株で"毒性"が異なり、とくに"強毒"な株が発生したとしても、他の系統の株はそれほど"毒性"に変化がないという状況が多くなると想像されます。

その場合、"強毒化"した変異に対してのみ対応することで、"強毒化"変異株を元にした変異の回数を減らす事できれば、"強毒化"変異株を起点とした、次に優位となる可能性のある変異候補だけを減らす事ができます。

"強毒化"変異には対応、"弱毒化"変異には対応しない事で、"弱毒化"変異を元にした次に優位となる候補が相対的に増え、次に拡大する変異株として"弱毒化"変異株を起点とした変異が選択される可能性が高くなります。

上記のような対応で、"弱毒化"傾向が高い系統をある程度選択していく事が可能かもしれません。

ただ、"常に、ある1つの変異が世界に蔓延している場合"を経た後の話であり、あくまで"強毒化"が出た後にどうするかの話です。

また、"ある程度選択"であって、"強毒化"変異株起点の変異が選択される場合もあり、"弱毒化"には長い時間がかかると思われます。

加えて、ウイルス量の増加にともなう重症化の可能性を加味すると、今よりも"強毒化"した変異が基準になるのではないかと思われます。

ウイルス量の増加にともなう重症化についても、"ある程度選択"はできるかもしれません。

ただ、ウイルス量が減少した変異を選択出来ても、ウイルス量増加タイプを含む感染力の上昇傾向は止められないように思われるため、ウイルス量の減少変異は、すぐに元に戻ってしまうのではないかと思われます。

感染対策の意味

上記の内容から、最終的には"弱毒化"変異に対する対策はしなくても変わらない、もしくはプラスに働くといった可能性もあるかもしれません。

ただ、あくまで"最終的に"であって、現状は対応するべきだと思っています。

理由は"時間稼ぎ"です。

時間稼ぎ

時間稼ぎのメリットは以下のようなものが想像されます。

  • 技術向上
    • ワクチン
      • 開発能力
      • 製造能力
    • 治療薬
      • 開発能力
      • 製造能力
    • 画期的な解決方法
  • 医療機関整備
    • コロナ対応能力
      • 病床
      • 酸素
      • スタッフ
      • 専門機関

逆に、時間稼ぎをせずに感染力が高まり続け、早い段階で「常に、世界で複数系統の変異が蔓延」した状況となった場合、以下のようなことが想像されます。

  • "弱毒化"傾向の変異を選択できない
    • "強毒化"変異に対応できない
      • ワクチン
        • 開発が追いつかない
        • 製造が追いつかない
  • "時間稼ぎ"した場合に比べて、重症数、死者数が大きくなる可能性
    • 感染数に病床、酸素、スタッフなどが追いつかない
    • 治療薬
      • 開発が進んでいない
      • 製造能力が追いつかない
  • 画期的な解決方法や緩和策が適用不可
    • 状況の悪化により解決方法や緩和策の前提が満たされない

画期的な解決方法について

変異によらないワクチンや治療薬の開発など、解決の可能性を日々、世界中で模索されているものと思います。

政治方面でも、世界同時で数週程度のリセット期間を作る、感染拡大地域や感染者に対するステイホーム・ロックダウン(+補償)の国際ルールを作るといった方法もあるかもしれません。

特に政治方面では現状難しい事でも、追いつめられれば実現できるという事もあるかもしれません。

ただ、例えば、世界同時で数週程度のリセット期間という対策は、感染期間が伸びないことが前提です。

現状だと2週程度は必要かと思われますが、それでも現時点での合意は非常に難しいと思われます。

それが、無数に繰り返される変異(もしくは試行・トライ)の中で、4週、8週程度の感染期間が伸びて言った場合、合意を得るのはさらに難しくなっていくと思われます。

※ 感染期間が伸びる方が感染拡大に優位と思われるので、次の拡大株として残りやすいと思われる

感染状況によらない、適用可能な画期的な解決方法も"もしかしたら"あるかもしれません。

ただ、感染状況の悪化とともに消えていく(もしくは困難になる)解決方法は確実にあると思われるので、そういった方法を捨てるよりは、時間を稼いで、できる限り可能性を残した方がいいのではないかと思います。

※ ここでの内容は、後述の「経済面での画期的な解決方法」についても同じ事が言えると思います。

"弱毒化"するから大丈夫?

「"弱毒化"するから大丈夫」のような話がちらほらありますが、私は反対です。

まず、「"弱毒化"する」ではなく、「どこかで"毒性"が安定する」だと思います。

ウイルス量の増加にともなう重症化の可能性を考えると、今よりも"強毒"なところで安定するのではという気がします。

そこからの上振れ分については、先述の方法で"弱毒化"できるかもしれません。

ただ、なにより、そこまで時間稼ぎをする場合としない場合では、前述のメリット、デメリットのリストから、被害に大きく開きが出るのではないかと思われます。

経済について

「いずれ同じ道なら経済優先でも」という話もあるかもしれません。

ただ、仮に経済優先で進み、同じ道をたどって行ったとして、経済優先から対策優先に転換する時が来ないとは思えません。

前述の"時間稼ぎ"のメリットに加えて、以下のような経済面でのメリットが考えられます。

  • 準備期間
    • ビジネススタイルの転換によりダメージを吸収できる可能性がある
  • 経済面での画期的な解決方法の可能性
    • 世界的ライフスタイルの転換と、それに伴う需要

逆に、"時間稼ぎ"をしない場合、以下のようなことが想像されます。

  • 経済ダメージが大きくなる
    • 急激なコロナ対応により、致命的となる場合
      • もしくは、人の死か企業の死を選ぶような状況
    • "時間稼ぎ"をするより、早い段階で強いコロナ対応(∝経済ダメージ)が必要になる
  • 画期的な解決方法や緩和策が適用不可
    • 画期的なコロナ解決方法や緩和策が適用不可
      • コロナ解決=経済面での解決
      • 状況の悪化により解決方法や緩和策の前提が満たされない
    • 経済面での画期的な解決方法や緩和策の適用不可
      • 状況の悪化により解決方法や緩和策の前提が満たされない

まとめ

「"弱毒化"する」かもしれません。

人口変化や感染数、感染力の上昇、国レベルや個人レベルの回避行動の効果など、それらがバランスした、"毒性"の安定点の上振れ分は「"弱毒化"する」かもしれません。

ここまでの考察の通り、今はまだまだ、安定点の下の方にいる気がします。

長期的には、当面、"強毒化"する傾向ではないかという気がします。

安定点に到達し、その上振れ分が"弱毒化"傾向となるのは当分、先の話のような気がします。

オミクロンで、その既定路線に入った、もしくは入るのではないかという気がします。

今後は、"時間稼ぎ"でできるだけ変化を小さくして状況の変化を遅らせ、新型コロナに適応していく、本気のウィズコロナ(ライフスタイル・ビジネススタイルの転換)が必要に思われます。

追記

器官ごとにウイルス量の変化が異なる場合について

以下の動画によると、気管支組織では、ウイルス量がデルタ株の70倍となるものの、肺組織では従来株の1/10に。

ウイルス量の増加と共に感染力は高まるものの、重症化につながる部位で減少するケースがあるとすると、そのようなケースの方が感染拡大に有利と思われるので、"弱毒化"傾向の可能性があるかもしれません。

長期的には、感染力を高めると思われる気道のウイルス量は増加、重症化につながる肺では減少という傾向になるかもしれません。

ただ、後遺症については

気道から心臓、脳などほぼ全身の器官に数日以内に広がり、数カ月にわたって体内に残る恐れがある

という事なので、気道のウイルス量が増加していくと考えると、後遺症については、症状の悪化や長期化の可能性があると思われます。

感染優位となる気道のウイルス量や、変異しやすさは上昇していくものと思われます。

ウイルス量と変異しやすさの上昇により、体内での総変異回数は増えるものと思われます。

当初、エイズの遺伝子配列に似た部分があるというような話もありました。

あくまで最悪のケースですが、どこまでウイルス量と変異しやすさが上昇するかによっては、体内での変異に免疫形成が追いつかないといった状況も懸念されます。

また、発表元が香港大学ということで、昨今の香港の情勢を考えると、追証があるまでは慎重に判断した方がいいような気がします。